泥染め大島と色大島紬と白大島紬


大島紬には、泥大島、藍大島、色大島、白大島
とありますが、どのような物なんでしょうか。

泥大島紬
「本泥染め」とあります。
よく写真などで、糸の束を泥田に浸けこんでいる様子がありますが、厳密に言えば、
泥で染める訳でなく、その泥田の泥に含まれる鉄分によって、
先に染めた「テーチ木(車輪梅)」の染料を媒染させて発色させる訳です。
テーチ木と泥を合わせますと、数十回染めます。
非常に手間暇と体力のかかる作業です。

この泥染めによって、泥大島独特の、黒でもなく、漆黒とでも言うのでしょうか、
あの「えもいわれぬ」色が出ます。

泥大島紬の独特の風合いは、泥に含まれる鉄分がテーチ木に含まれるタンニン酸と
化合し、鉄分により腐食されてできる風合いなのです。

藍大島紬
糸を藍で染めたのが、藍大島。
藍には様々な種類があります。

  
徳島の阿波藍
  藍玉にして全国に普及した藍です。
  木綿の絣、筒描きなどは大抵この阿波藍によるものです。

 
 琉球藍
  琉球で自生するキツネノマゴ科の植物。
  琉球沖縄で染められる藍のほとんどがこの
  琉球藍による染めです。
  藍大島もこの琉球藍によって染められております。
  色目は内地の阿波藍よりくすんだ藍色。
  阿波藍よりも藍の含有量が多いので、
  扱いやすいようです。
  暖かい土地のほうが、藍の含有量は多いようです。

  インド藍
  インドで採取されるマメ科の植物です。
  南国で育つ為、藍の含有量も非常に多く、
  徳島の阿波藍より値段も大分安いです。
  
このように藍は色んな植物より抽出されます。藍という植物ではなく、
藍の色素を含む植物です。
 その他にも世界中に様々な藍がありますがここでは割愛いたします。

色大島紬
白大島紬



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